マーケティングとセリング、戦略と戦術の違い!顧客価値を決めるのは企業ではなくお客さん!

✏︎学んだこと✏︎

一昔前に、【もし高校野球のマネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら】という本が話題にもなり、映画化された。当時、そんな切り口でマネジメントをフォーカスするとは!と思い感動した記憶がある。

経営学の基本を幾つか提唱しているピーター・ドラッカーが残した有名な言葉。
企業の目的は顧客を創造し維持することにある。

この言葉に集約されているように、企業活動はお客さんの支えがあって成立する。

顧客創造だけでは業績を維持できず、顧客維持だけでも安定はしない。常に顧客創造と顧客維持の両輪を回すことで企業活動が安定する。
その手段としてマーケティングやイノベーションがある。

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■マーケティングとセリングの違い

マーケティングを定義すると、顧客価値を実現するプロセス
マーケティングとセリングが一緒に考えられる事があるが利益の出し方や目線が違う。

⚫︎マーケティングとは?;買い手起点

マーケティングは、市場のニーズや顧客が何を求めているか考えニーズにマッチした製品・サービスを提供する方法(プロセス)を考え、顧客の声に耳を傾け、顧客とのコミュニケーションを大切にする。
顧客である買い手を起点として物事の発想をしていく。

⚫︎セリングとは?;売り手起点

セリングは、商品やサービスありきで、いかに自社の商品やサービスを売りさばくかを考え、どうやったら最大限の利益が出る方法を考える。
広告を大量に打つことが売上につながるという考え方はセリングの発想。

商品やサービスに圧倒的な価値があるものに関してはセリングを強化する事が多いが、同質化社会の中ではセリング発想で売り続けるのは、一部の強者以外は厳しい。

何かを打ち出す時に、起点(売り手or買い手)を決めて様々な打ち出しを行うが、TV CMなど広告は売り手起点の発想が非常に強い。
広告効果を考えた時、これまでは顧客創造=広告だったが今後広告のあり方は、買い手起点の打ち出しに一気に変化するような気がする。

■顧客価値の実現

マーケティングは顧客価値を実現するプロセスであるなら、顧客価値とは何か?
顧客価値=顧客便益−顧客費用 
この差が大きければ顧客価値が高いという判断が出来る!

⚫︎顧客便益とは?

商品・サービスを通じてお客さんが得られるメリットのこと。

経済的・機能的な面では、
機能性、利便性、品質

心理的・社会的な面では、
安心感、信頼感、ステータス
このどれかの要素が得られるメリットが顧客便益

⚫︎顧客費用とは?

商品・サービスを通じてお客さんが得られるデメリットのこと。

経済的・機能的な面では、
支払価格、開始費用、維持費用

心理的・社会的な面では、
不安感、リスク、機会費用
このどれかの要素がお客さんにとってのデメリットで当然デメリットが高ければ消費にはならない。

例えば、
高級時計は、機能性や利便性よりもステータスを得られるというメリットに対し、支払価格がそのメリットに見合うかで購入の判断をする。
保険の契約は、将来への安心感というメリットに対して、毎月支払われる維持コストに見合うかで契約の判断をする。

顧客便益、顧客費用には経済的・機能的な部分と心理的・社会的な部分があり、この組合せが理解出来れば顧客が価値だと感じていないのは、何処が問題なのか?を把握し、そのデメリットに対してメリットを大きくさせる活動がマーケティング。

⚫︎価値の判断

価値を判断するのは企業側ではなくお客さん。
何を価値として見なすか?それを決めるのは?お客さんであって企業では無い。
企業はいかなる価値を提供しようとしているのか?それをお客さんに伝えるのがマーケティング。

企業側のエゴや根拠のない自信で価値があると思っている商品やサービスでもある顧客便益(メリット)は、お客さんが感じる顧客費用(デメリット)が低ければ価値がないと判断出来る。


市場で受け入れられないモノは自己満足であって本当の価値ではない。そして、価値はお客さんに届ける事が出来て生まれ、どんなに凄い技術の商品や、誰にも真似できないサービスがあったとしても、お客さんにその価値が届かなければ全く意味がない。
マーケティングは生み出した価値を届ける手段。

■戦略と戦術

マーケティング戦略とマーケティング戦術も混合される事があるが考え方が異なる。

⚫︎戦略あっての戦術

「戦略」と「戦術」は並列的なものではなく、階層的なもの。

戦略とは成功へ向かうための筋道のことで、戦術とは戦略を実現するための手段。

⚫︎マーケティング戦略と戦術

マーケティング戦略は4Cで考える。
Customer Value;顧客価値
Customer Cost;顧客費用
Convenience;利便性
Communication;コミュニケーション

マーケティング戦術は4Pで考える。Product;製品
Price;価格
Place;流通
Promotion;販促

まずは4Cで戦略をたて、その具体的な戦術の手段として4Pを組立てる。このどちらかが欠けてしまうと何も機能しなくなる。
さらに4Pには2つの方法に分かれる。

商品管理型;Product Marketing 
顧客管理型;Relationship Marketing

▽商品管理型;Product Marketing が目指すモノ

各商品ごとの利益マーケットシェアの拡大新規顧客の獲得マスに向けたセグメント対応

▽顧客管理型;Relationship Marketingが目指すモノ

顧客ごとの利益カスタマーシェアの拡大既存顧客の維持顧客1人1人に向けた顧客サービス対応

⚫︎複数のことを同時に変化させる

何か1つのもので上手く行くことはなく、この複雑な組合せが日々変化していっていることに対して対応し続ける事が企業活動。

何事にも言えることだけど、1つのことだけを追求するのは間違ってはいないと思う。
ただ、時代は日々進み環境も大きく変わっていく中で、1つのことだけで全てを網羅する事が出来るか?おそらく1つのことだけでは難しいと思う。

マーケティングを学ぶということは、様々な時代の変化や環境が変わった時に、今何をした方が良いのか?何を目指すべきか?への対応能力を磨く事のような気がする。

■スターバックスの4Pと4C

参考例としてスターバックスの4Pと4C。
企業ミッションとしての戦略を軸に、何をやるべきか?そして何をやらないか?を明確にし、それを具体的な戦術として落とし込む。
ただ、戦略も日々変化する。

その変化に合わせて戦術も見直し変化させ続けている事で業界平均の利益率以上を持続可能にし成長し続けている。

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