商品の価値については、同じ性能の商品でも時間軸や場所などの条件で価値変化がある。
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時間や環境で価値変化しないモノがブランド。
ブランドは時間をかけて価値を上げ、顧客の信用を作る。
ブランドは
顧客認知→購入→リピート→ファンとブランドを確立するには時間がかかる。
○○というブランドは最低限ここまでの品質があるから安心して購入出来るというレベルまで到達することは非常に難しい。

目次
■ブランド化が難しい理由
⚫︎ライセンスビジネスの落とし穴
ブランド化が企業の安定ということは頭でわかっていても、すぐに利益がほしいという欲が結果的にブランド毀損になることは非常に多くある。
ライセンスビジネスの落とし穴。
例えば、
アパレル業界で多いライセンスビジネス。
ブランドの名前を借りて商品を作るビジネス形態は、ブランド側はあくまで名前を貸すだけで利益が発生する商売形態がある。
より多くの数量が作れる先に名前を貸せば利益は一時的に稼げる。
その代表格はしまむら。

しまむらに行けば、多くのブランドの製品が展開されている。
その多くがライセンス商品で、ブランドの名前だけ借りて生産数量に合わせて固定のブランド使用料を払うケースが多い。
その場合、しまむらには安くネームバリューがあるブランドの商品を展開できるメリットがある。
一方ブランドを貸した先は、しまむらの大量発注で得られる一時的なライセンス使用料が目先の利益として得られる。
しかし同時にブランドの価値は一気に下がる。
それは、これまでそこそこの値段で展開していたブランド商品がしまむらに行けば安く買える為、安く買えるブランドという認知になる。
ドンキホーテも同様で多くのブランドが格安で展開されているが、値段が安く展開されているブランドは価値が下がることはあっても上がることは難しい。
そしてブランド価値がなくなることがわかっていても目先のライセンス収益に目が眩みドツボにハマる。
⚫︎目先の利益がブランド崩壊に繋がる
海外のブランドが簡単に収益が得られるライセンスビジネスをしないのは価値を下げない為。
バーバーリーが三陽商会とのライセンス契約解除したのは、富裕層向けの高級ブランドとして世界展開していく中で、日本で安く展開されるとブランド価値が下がると判断したからというのが有名な話。
あの三陽商会ですら価値を下げると判断された。

■グッチの歴史
⚫︎グッチのライセンス展開
今では一流ブランドとして復活したが、一次家族間の揉め事でブランド崩壊している。

グッチ一族でブランドの株を持ち合ったことで、高級路線のブランドを継承する派閥と、世界的な知名度を活かしライセンス展開させることで莫大な利益を得たいという派閥で真っ二つに割れた。
結果、グッチ製品のライセンス展開が行われ、様々なグッチ商品が開発され、ライターや灰皿、ペンなどありとあらゆる商品にグッチブランドが使われたことによって、グッチというブランドがどこにでもある一般的なブランドへと格下げされてしまった。
グッチのコンドームケースまで作られる状況までブランドは地に落ちた。
グッチ一族の醜い血族間の争いの末、1993年にグッチ一族は完全にブランドから撤退に追い込まれた。
グッチ一族は一掃されたことで、本来の高級路線に戻し、様々な施策の結果、今の高級ブランドとして復活した。

■ブランド名を貸さない理由
⚫︎ブランドの考え方の違い
ブランドに対しての考え方は国によって大きく異なる。
アメリカのような一時的にでも利益額を追求する文化ではブランドを簡単に売り買いすることが一般的でライセンスビジネスが非常に多い。
一方、ヨーロッパは一時的な利益ではなく長期的な価値としてブランドを考えている為、安売りはしない。
何よりブランド毀損ということがないようにだけ注意を払う。
コピー品の取締りや徹底したブランド管理はブランド毀損させない為の手段。
この様な考え方が根付いているからヨーロッパにはいくつも代表的なブランドが幾つもある。
⚫︎高級ブランドがライセンスをしない理由
例えば
ルイ・ヴィトンやエルメスなどのラグジュアリーブランドは、販売経路というのは厳しく管理し、自社の管理下におけないような販路では販売しない。
そして、安価なセカンドラインやライセンスビジネスも一切やらない。
それは、販路の拡大は売上の拡大と同時に希少性の低下、商品の飽和状態を招き、ブランド価値を低下させるということを知っているから。
同様にセカンドラインやライセンスビジネスというのも、低価格の商品を出すことでラグジュアリーなブランドイメージを損ない、ライセンス品は低品質な商品が氾濫し、偽物が大量に出回る為やらない。
ブランド価値を正しく認識していると、やらないことが非常に明確になる。
一方ブランド価値を正しく認識していないと、目先の利益に目がくらみ、セカンドラインやライセンス展開など低価格化路線に走り、結果ブランド全体の価値を下げてしまう。
⚫︎ブランド価値の捉え方
ブランドは長い年月積み重ねた信用。
その信用を切り売りして小銭を稼ぐのがセカンドラインやライセンスビジネスなどのブランドの信用を使った低価格戦略。
当然これまで培った信用を切り売りしている為、数年後は信用がなくなりブランド価値は地に落ちる結果となる。
長い年月かけて得た信用は判断を誤ると一瞬でブランドが地に落ちるケースは非常に多い。
ハイブランドが、長年その地位を維持できるのはこうしたブランドの価値を低下させる要因になることを一切行ってこなかったからこそ今の価値を保っているから!
信用という価値の重さを知っているからこそ、価値を維持させることに注力しているから、ブランドが腐らず愛され続けている。
ブランド価値とはこれまで積み重ねた信用。
その信用を安く見積もると痛い目にあうが多くの場合、ブランド価値を安く見積もっているケースが非常に多い気がする。
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