年末年始はお笑いのネタ番組が多いけど、何気なく見ていると、話が上手いなぁ〜って思う人と、全く伝わらないなぁ〜って人がいる。

話が上手いなぁ〜と思う人は、とにかく面白いし何より興味を持たせてくれる。
例えば、
仕事でプレゼンが上手い人は話も上手い。
一方退屈な会議や資料の棒読みの話は退屈で全く伝わらない。
言葉を相手に伝えることは日常生活において非常に重要。
話上手は技術と言われるように、意識的にトレーニングしたら成長出来るテクニック。
■考える、伝える力
⚫︎ディベートが苦手
日本教育では馴染みがないディベート。
個性の意見を大切にする欧米では考え、伝えるというディベートの授業が多い。

ディベートで磨かれる能力とは、自分の言葉で伝える力自分の頭で考える力。

集団思考的な考えを教育されてる日本でディベートをすると、おそらくこんな感じになる。
- 多数派の意見に流される
- 自分の意見を持っても伝えない
集団思考の弊害は、個人の意見を無意識に抑え込み、間違っていることでも多数派の意見に流されること。
その為、日本でディベートをやっても議論は盛り上がることがなく、一部の意見を主張する人だけが話し合う機会となるからディベートが成立しない。
だから日本人はプレゼンが下手とか、自分の意見がないと思われることが多い。
さらに、自分の意見を曲げないというだけで「凄い」と思われることもある。
⚫︎自分の話だけする
日本の教育では、考える→伝えるということをしていない為、自分の考えを伝えるということが苦手な人が圧倒的に多く、無駄に長い会議や全く伝わらない話をする人が多くなってしまうのだと思う。
その本質は、自分の意見を一方的に発しているだけで、相手に伝える意識がない話は面白くないし伝わらない。

話が上手い人とは、相手を理解して自分の考えを相手に共有できる人のことだと思う。
■話が上手くなる方法
⚫︎語るより、絵を描けの法則
「語るより、絵を描け」(Show, don’t tell)。
アメリカの子どもたちが徹底的にたたき込まれる法則。
話を伝える基本として教えられる考え方。
例えば、
「歩く」という言葉を使いたくなったら、「歩く」ではなく
「右足を引きずる」「うれしそうにスキップする」という表現。
「話す」なら「まるで政治家の辻立ちのように叫ぶ」「お経を読むように、低く深い声で話す」という表現という意味。
「情景が浮かぶように表現しなさい」という考え方。

確かに、面白い話というのは情景が想像出来る。
⚫︎話し下手あるある
これは自分も注意しなければいけないこと。
話が相手に伝わらないケースで知識、経験差を無視して話してしまう場合がある。

例えば、
SNSマーケティングやクラウドファンディングを年齢が離れた中高年の人に話す。
自分達の世代はSNSが日常化され、オンラインの活用方法というのは既に体験している。
この体験があるから、SNSマーケティングやクラウドファンディングを使いこなすことが出来る。
一方、オフライン生活になれ、ここ数十年のオンライン化の流れに乗れていない年齢層の人に対して、SNSやクラウドファンディングを知っているという前提で話を進めると相手に全く伝わらない。
これは、相手が自分が発している言葉が想像出来ていない場合が多く、この経験、知識の差を埋められないことが話し下手の要因。
自分が知っている内容が相手も知っている。
そんなことはほとんどない。
ベンチャーのような少数精鋭の場合は、経験、知識がある程度近い人が集まっている為、共通言語があり自分の考えが周りにもスピーディーに共有されるが、組織が大きくなると経験、知識に差がある為、初心者でもわかるレベルに落とさない限り多くの人に伝わらない。
話上手な人の特徴は、この第三者に自分が見た、体験したことを全く知識や経験のない人に伝えられる人ってこと。
■特定の顔を見せる
⚫︎話上手のポイント
「特定の顔」が見えるか見えないかで、人の想像力や共感が及ぶかどうかに大きな差が出るということ。
物事の伝え方で大きな人を巻き込んだ例だと
アメリカを大きな渦に巻き込んだ黒人差別問題は、たったひとりの男性、ジョージ・フロイドさんの死により大きなムーブメントとなった。
ペンシルベニア大学ウォートン校の教授らが行った募金活動の研究で、
「アフリカのマラウィで食糧不足に苦しむ300万人の子どもたちのために」よりも、「マリの7歳の少女ロキアのために」というメッセージのほうが、募金を多く集めたと発表された。
何百万人の人の苦難よりも、たったひとりの悲劇のほうが人々の心を動かすという心理的現象は伝え方の本質だと思う。
身近な情景をイメージさせることで初めて言葉が伝わる。
これは話だけに限らず、文章も同じだと思う。
相手に何かを伝えたければ、誰でもわかる言葉で丁寧に説明し、情景を想像させることが大切。
⚫︎伝え方の達人
意識することで誰でもすぐに参考に出来るテクニックが絞り方話法。
「時間」「場所」「人」「モノ」……何でも絞り込むほど、映像が浮かびやすく、説得力が増すという方法。
「何百人」 →「1人」
「会社全体」 →「部や社員」
「体全体」 →「パーツ」
「その人全体」→「その性格を表す象徴的な1シーンやエピソード」
「商品全部」 →「一押しの一品」
「どこかで」 →「特定の場所」
「いつか」 →「ある特定の時期、日、時間」
例えば、
✕ 「トレーニングする」
◯ 「くびれをつくる、美尻エクササイズ、上腕二頭筋を鍛え上げる」
✕ 「A社は、スナック菓子を製造している」
◯ 「A社は、あの誰でも知っている有名なお菓子〇〇を製造している」
この情景を絞り込んで情報を伝えることで伝わり方が変わる。
この絞りこみ法を意識して、話し上手な人や伝えることが上手い人を観察すると、「なるほど」と思う。
今日から早速やってみよう〜!

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