10年越しに生まれた話題のローソン200円弁当!理屈はわかっていても組織は動かない!

𖣯日々の気づき𖣯

Twitter等で少し話題になっている面白い商品がローソンから発売された。
ご飯にウィンナー5本、下にスパゲティが入っているウィンナー弁当がなんと200円(税別)
ソーセージではなくウィンナー。パスタではなくスパゲティっていうレトロ感が個人的にはツボな商品。

このウィンナー弁当が展開されるまでにかかった時間は10年。ローソンの開発部長が10年も粘ったのも凄いけど、この商品の需要があるという理屈はわかるはずなのに商品化ができなかったという事実。

この商品はたまたま世に出て話題になり結果も出たけど、世に出る前に埋もれた企画ってかなりあると思う。
多機能商品の流れから一転して、よりシンプルにわかりやすいメッセージ商品が注目されたことは凄くいいこと。

■ウィンナー弁当の開発

⚫︎業界の常識が頭を固くする

弁当=色々なおかずがあるという常識にとらわれていた多くの人達にとっては、このウィンナーしかない弁当は売れるわけがないと考え、このアイディアは却下され続けた。

「200円という価格設定でお客さんはお得と感じない」というのが視野が狭い人の考えというのは理解できる。
「おかず一品だけの商品は売れるはず!」と考えて提案して10年。
ただの思いつきではなく、仮説とお客さんの購買行動にも裏付けされた提案であっても、理解できない人には全く理解できない。
「売れるはずがない!」

このような決めつけが折角のチャンスを自らの手で消していた。
でもコンビニ弁当を利用する人の行動を観察すると、この200円弁当は本当に理にかなっている。

⚫︎200円弁当の開発理由

どのような意図を持って200円でメイン1品だけの弁当を開発を考えたのか?
それはコンビニという業態特性をしっかり考えた上での戦略。

コンビニ弁当といえば何処に行っても多種多様の商品が並んでいる。注目すべきはオニギリとお惣菜、カップ麺。
どこのコンビニもオニギリは必ずあるし、お惣菜も大量にある。お客さんの好みによって食べたいモノを組み合わせることが出来る環境。

オニギリを買ってカップ麺も買う。
オニギリを買ってお惣菜を買う。
カップ麺を買ってお惣菜を買う。

そう、お客さんは自由に組み合わせるしメインとおかずを決めるのは企業ではなくお客さん。200円弁当1品で食事を終わらせると考えて、「売れない!」という判断をするのであれば、160円以上もするオニギリや、サイズを大きくして200円以上するオニギリを展開の方が不自然。
あくまでオニギリだけをメインにする人は少ない。
オニギリの中身を改良を重ね少しでも単価の高いオニギリの開発、こだわったお米と海苔を使って具沢山のオニギリ。
何時しかオニギリ単品の品質ばかり気にしているから200円弁当の需要が見逃していたのだと思う。

200円弁当はあくまでオニギリの代わりの位置付けと考えればわかりやすい。開発提案当初からこの弁当の値段設定は200円。
通常の400円以上する弁当コーナーにおけば「何これ!」って思う人はいるかもしれないけど、オニギリコーナーに200円弁当が有れば、「じゃ〜おかずは唐揚げにすすかな」とおかずを選ぶことは考えれるし、簡単に想像できる。
でも、このついで買いが想像できないから10年もの間世に出なかった。

■拘り商品は売れなくなる

⚫︎少し痒くて手の届くモノ

全てのモノやサービスの品質が上がり、値段も下がる競争をしていると肝心なことに目がいかなくなることがある。
拘れば拘るほどモノは高くなり、それを売るために利益を削る。この繰り返しの結果が儲からない体制。
でも、お客さんが求めているものって実は凄く近くにあって、「少し痒いところに手が届く商品」というのを求めている。
それを探すのって凄く難しい。

今回の200円弁当こそが、まさに「少し痒いところに手が届く商品」の典型。
ありそうでなかったし、誰もが考えているし、200円弁当というモノもあるけど、数ある弁当の中にある200円という価格の弁当というアプローチではなく、多数あるおかずと組み合わせるモノというアプローチでは全く意図が異なる。

200円弁当の比較はオニギリやサンドイッチ。
ご飯がすすむおかずが最初から入っている弁当ではないってこと。

⚫︎拘りの競争は身を削る

全ての商品ではないけど、1点を拘って作り上げる商品やサービスは何時までたっても比較という土俵から抜け出せない

⬇️比較で獲得した客は離れる


これだけ情報化された時代にはアイディアも価値がなくなってきている。
200円弁当も、今話題になっていろんなところが「売れてるらしい」と知ったら真似る。
そもそも200円弁当ってアイディアは何処にでもあったし、すでに展開しているところもある。それではなぜローソンの200円弁当は売れたかという点が重要。

それはローソンストア100で1番売れていたものは、カップ麺、冷やし麺、スープだったことに目をつけて、それならきっと一緒に買ってもらえるという環境が整っていたこと。

ご飯という主食に合うオカズが何種類もある!
色々なモノをガッツリ食べたい人にとっては、200円弁当は最高のアイテムだったってこと。
200円弁当という潔いまでの削ぎ落とし、ウィンナーというオカズのみで、「ついで買いさせるモノ」というメッセージがダイレクトにお客さんに伝わったから売れているのだと思う。

■ワンメッセージの大切さ

⚫︎考えすぎずシンプルに!

考えすぎたモノは情報量が多くなる。

例えば、
CMを見ているとわかりやすいのが、高品質高機能な商品を作った場合の多くは、その全ての機能を説明したがる。
そうなると何が伝えたかったのかわからなくなる。

Appleスティーブ・ジョブスとクリエイティブディレクターのリー・クロウの逸話。
スティーブ・ジョブスがAppleの広告に「あれもこれも詰め込みたい」と話した時にリー・クロウはジョブスに向かって5枚のちり紙を丸めて一度に投げた。1つしか受け取れないジョブスに向かって、「広告とはそういうものだ」と言ったエピソード。

情報を詰め込んでもお客さんにその意図は伝わりづらい。
よりシンプルに無駄を削ぎ落とし、必要最小限のメッセージが人の心を掴むって心得。
思い入れが強いもので有ればあるほど、情報を詰め込みたくなるけど、それは混乱の元となる。
何を伝えたかったのかがブレてしまうから!そうなった時に考えるのが、ワンメッセージ。

⚫︎ワンメッセージで考える

こだわりの商品は売れない。それは思いが強すぎて情報を詰め込みすぎた結果、お客さんがお腹いっぱいなっている上に無理やり詰め込んでいるのと一緒。
思いが強いモノやサービスも人に伝わらなければ意味がない。
人に伝えるためには、「できるだけシンプルに!」という心掛けは本当に大切だと思う。

ワンメッセージで表現する!
情報は多すぎない!

潔い良いまでの覚悟が多くの人を動かすってことを200円弁当から改めて学べた気がする。

今、自分が進めているプロジェクトがある。トレンドで終わらせない活動。そのワンメッセージは「皆んなの笑顔」
まだまだ難関はあるけど、このメッセージが多くの人に届くように仕掛けを考えるのが結構楽しい。

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