【ブランド戦略】『機能』と『意味』の分業で攻める!意味を作る専業の重要性とは?

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ブランド戦略を考える上で、これからすごく大切になっているのが、役に立つ+意味のある商品。
世界のSONYと呼ばれた巨大企業が倒産寸前まで来たのは実は最近のこと。
ソニーの業績は2008〜2015年が特に暗黒の時代だった。

世界のSONYが企業存続の危機から今は大復活。
その理由がまさに機能一本足打法からの脱却だと思う。
今日はソニーの復活劇から学ぶブランド戦略について。

◼️ソニー復活劇

●どん底からの復活

どん底だったソニーの復活劇がどのように起こったのかが描かれている本が【ソニー再生】。
大きな痛みを自ら結構し、批判を受けながら企業再生をさせた立役者である元ソニーの平井さんの著書。

SONYのブランド再生は「世界に感動を届ける」という合言葉を実践し、消費者に驚きを持たせる商品開発、PR、強化を進めた結果、たった数年で利益率が大幅に改善され2019年に平井さんが一線から卒業したなお、魅力ある会社に復活した。

「KANDO」というあえて日本語の言葉を会社のミッションとして社員の意識と改革をおこなった結果がソニー復活に繋がった。
ちなみにソニーグループという社名変更こそがソニーがエレクトロニクスのみの会社ではなく、映画、音楽、保険などそれぞれの強みを持つ集合体という表れ。

●巨大企業でも変わる

誰もが知っている巨大企業でも、数年でどのように変わったのかを数字で紐解くとわかりやすい。
ソニーがどのような痛みとともに復活をしてきたかは売上構成を見ればわかりやすい。

2010年度の事業別売上がソニー衰退を物語っている。

ソニーのこれまで屋台骨だった主力のエレクトロニクス事業は、ソニー全体の半分の売上高にも関わらず大幅な赤字。
この大幅な赤字を補填していたのが、金融事業や音楽、映画といったエンターテイメント事業。

この数字が物語っているように、当時のソニーは家電で儲けていなかったということ。

この10年後 2020年の事業別売上を見るとどのように変わったか明確になっている。

家電一本足ではなく、様々な事業でバランスよく収益を上げる体制にたった10年で切り替わっている。
売上構成を比較すると、それぞれの事業が時代に合わせて変化してきたことが物語っている。

●成功の裏側の痛み

この大幅な変化は当然痛みも伴っている。
ソニーは会社を変化させるために、大幅な過剰人員の整理を断行した。
これまでソニーを支えたエレクトロニクス事業人員のリストラ。

業績不振で、利益改善が見込めない事業を次々に売却していき事業を適正化させた。特にエレクトロニクス事業の人員整理には当然のごとく多くの批判を受けることとなった。この批判との戦いこそが変化への痛みだと思う。世間からの批判を一身に背負い、「KAODO」をグループ会社に浸透させたリーダーシップが今の大復活したソニーグループを支えている。
成功の裏には痛みがあるということ。そして、批判と戦う覚悟がある人、企業のみが再生するということを日本を代表するソニーが見せつけた。
「KANDO」というメッセージを引き継いだ現経営陣が打ち出したのがEV自動車参入の決断!まさかソニーが自動車!!!この打ち出しこそが、今、学ばなければいけないブランド戦略。

◼️機能+意味

●ソニーが打ち出した電気自動車

CES 2022のプレスカンファレンスで吉田会長兼社長が、コンセプトカーの重点領域として3つをあげた。
①「Safety(安心安全なモビリティー)」
②「Adaptability(人に近づき、共に成長する)」
③「Entertainment(モビリティーエンターテインメント空間の進化)」

この発表での注目すべき点は、乗り心地や車体剛性といった、これまで自動車産業が追求してきた「機能」の価値を打ち出していないってこと。
ソニーが新しく参入する自動車事業で車体の性能を打ち出すのではなく、「感動」を与えるという打ち出しを前面に打ち出した!

●機能ではなく得意分野で勝負!

物作り大国と言われ、品質、性能、価格の追求といった機能比較を打ち出し続けた日本は、デザイン性などといった新たな価値を打ち出し、急成長したサムスンに負けた。
もう機能の比較は限界で、購入する意味をつけなければ消費者の固い紐は緩まない。

まさにソニーの電気自動車は、「機能」での比較での差別化ではなく、得意なエンタメで移動中の快適性や空間を提供するという「意味」を勝ちとして打ち出したってこと。

役に立つもので、意味があるものとして発表した。
これこそがブランド戦略の真髄!

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●機能だけの差別化では生き残れない

これまで日本産業を支えてきたのが技術者達なのは間違いない。

より良い性能で高品質を追求し続けてきた技術者が「機能」を生み出し続けてきた1つのことを追求する職人さんは、モノを作るプロではあるけど、意味を作るプロではない。

ここに目をつけたのがソニー。
感動を生み出すことが強みのソニーが独特の視点から機能に「移動中の快適空間の提供」といったいった意味を与えたのが今回発表された電気自動車ってこと。

モノを作るプロと、意味をつけるプロはそもそもお互いの役割が違うから組み合わさった時に相乗効果が発揮される。
今、至るとことで騒がれるDX化も効率や合理性だけを追求していくと、結局行き着くとこは機能の比較。機能に差がなければ、意味をどのようにつけるかが差別化でありブランド戦略。

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◼️「役に立つ」と「意味のある」のunbundle(アンバンドル)

●役割を切り離す

機能を追求している人に、意味を考えさせても生まれるわけがない。
物作り職人にブランド戦略を考えさせても、何も良いアイディアは生まれない。
一方、戦略しか考えていない人に良いものを調達することはできない。

このように役割によって得意不得意があり、ブランド戦略で重要なのはお互いの役割を切り離して組み合わせる作業ということ。

unbundle(アンバンドル)とは「切り離す」という意味で、「機能のプロ」が機能パートを担当して、「意味のプロ」が意味パートを担当して、それを合わせると強いブランドができるってこと。

●重宝される役割

モノ作り大国として、商品の品質や性能を競うことで成長してきた。
そのため、「商品が良ければ売れる」といった勘違いをしている人が本当に多い。

「値段が高いから売れない」
「品質は〇〇より低いから売れない」
「購入層が減っているから売れない」

比較の選択の考え方をしているといつまで経っても抜け出せない。
行き着く先は「薄利多売」の一択。
その象徴だったのが数十年前のソニー。

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あれだけの世界的な巨大企業でもあるソニーですら陥ってしまった罠。
でもソニーは「感動」という意味を与える手法や技術を追求したことで、「意味がある」という付加価値を作ることができたことでブランドが復活した。
機能ばかりを追求した職人集団から、意味を創造する集団に変化したってこと。

誰もが知っているソニーですらたった10年で変化できた。
ソニーより小規模な企業が変化できないってことはあり得ない。ただ変化するために重要なのが、意味をどうやって創造できる集団を作るか?

これは企業だけでなく個人も同じで、意味を作れる人材はこれから必ず重宝される存在となり付加価値が高くなる。
それは、今の日本を見渡せばすぐに理解できると思う。
比較を競い合っている人があまりにも多いから!

◼️身近な参考例

●売り方が上手い

意味をつけるという力を磨く上で参考にできる国がある。
それが韓国。

性能では劣っていたサムスンが家電の王者になったのは売り方といった戦略がうまいから。
そして、韓国が最近世界的に評価されているエンタメ業界こそ、意味の付け方が上手く韓国はとにかくブランド戦略に長けている。
日本より人口も少ない韓国がBTSなど世界的に活躍したり、愛の不時着などドラマのヒットなど堂々と世界と渡り歩いているにも関わらず、日本は未だヨチヨチ歩き状態。。。

実は韓国の打ち出し方こそが、これから日本が学ばなければことだと思う。
自国では経済が回らない韓国は、外(海外)からどうやってお金を引っ張るかを考え抜いた結果がエンタメを強化することに舵を切った。
どのように見せたら世界が驚くか?
どのようなストーリーが共感を得るか?
どのようにして世界に認知させるか?

まさにこの戦略こそが「意味をつける」こと。

意味をつけるとは、選ばれる選択を増やすこと。
この仕事が本当のマーケターが求められる能力。
マーケターは「売れる必然を作る」のが仕事。

売れる必然を作ることが、ブランド戦略。
韓国がいかにして世界から注目される存在になったかを研究すると、今日本に足りない要素がたくさん見つかる。
その一つが、技術力、品質だけでは選ばれる必然は生まれないってこと。
選ばれる必然を作るために必要なのが、人の感情を揺さぶる要素の提供。ソニーだと「感動を与える」。

なんとなく意味の付け方が理解できたら、実践してみるしかない!!!

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