知っていたほうがいい【VIP戦略】プレミアムとラグジュアリーの違いとは?

𖠅ビジネスで使える行動心理𖠅

身の回りの商品は、高品質低価格なもので溢れかえっている。
ダイソー、ユニクロ、ニトリなど圧倒的な低価格設定を売りに業績を伸ばしているのは、高品質低価格商品を求めている人が多いから。
その理由が、収入が下がり使えるお金が少なくなってきているからだと思う。

世帯の年収分布をみると半数以上の過程が500万以下で生活をしなければいけない。
使えるお金が少なければ、安くて良いものが売れるのは必然。

ただ、このまま商品値段が安い企業が伸びていくと一部の企業以外は利益を出せず、給料は下がり収入が減る。今、まさにこのスパイラルに突入している。
このスパイラルから抜け出すには、ボリュームの安さ勝負ではなく別の市場で勝負しなければいけない。
その1つが富裕層向けのVIPサービス。
生き残るために知っておいたほうがいいVIP戦略について。

◼️区別、差別を受け入れる

●商品やサービスに区別や差別を作る

人は平等だから同じにしなければいけないと教えられてきた日本人にとって、「区別」「差別」を作ることはタブーなこととされている。
でも、世の中は不平等で必ずしも全てが平等というわけにはいかない。

わかりやすい例が資産。

野村総合研究所が2017年の調査した資産統計をみると、上位2%強が個人資産の2割を保有しているとわかった。
おそらくコロナによって莫大に儲けている富裕層が増えたことを考えると、上位2%強が持つ資産保有が2割から伸ばしている。

個人資産をみると圧倒的な格差を感じるし、当然受けることができるサービスは収入差によって変わってくる。
商品やサービスに差別、区別をつけないということは、マス層に基準を全て合わせるということ。
お金の価値は収入によって異なり、年収1億の10万円と、年収400万の10万では重みが異なる。

この差に対して、商品やサービスを「区別」「差別」することで実は経済が回っている。

●年収ピラミッド

年収ピラミッドの変化をみると、昔と今では中間層が増え、富裕層が大きく収入を増やすという格差が広がっている。
格差が広がったことによってできた溝が富裕層とマス層の違い。

今だに「商品やサービスは平等に」という考え方では行き着く先は薄ら貧乏。
だったら、あえて商品やサービスに「区別」「差別」を明確にすることで、「取れるところから沢山とる」という考え方がすごく大切ってこと。

◼️身近なVIP戦略

●飛行機の値段設定

商品やサービスの「区別」「差別」を受け入れたくなくうても、実はその恩恵を受けていることを知ったほうがいいと思う。

その代表例が飛行機の価格設定。
国際線にはファーストクラス、ビジネスクラス、プレエコノミー、エコノミーと座席によって明確な「区別」と「差別」がある。
価格にも大きな差がある。

・東京〜ニューヨーク(ボーイング777)の場合

価格に関しては、シーズンなどが影響して値段設定されるため、需要が多い繁忙期は高く、需要は少ない閑散期は安くなるし、航空会社でも大きく変わるけど、ざっくり値段比較してみる。

【ボーイング777の座席構成】
エコノミー 147席 15〜30万円前後
プレエコ 40席 30〜50万円前後
ビジネス 49席 50〜100万円前後
ファースト 8席 100〜200万円前後
           合計244席

【差別があるサービス】

エコノミー→プレエコ 約1.6〜2倍前後
エコノミー→ビジネス 約3.3倍前後
エコノミー→ファースト 約6.7倍前後

繁忙期で満席だった場合の収入を考えると、
エコノミー 147席×30万→4,410万円
プレエコ 40席×50万→2,000万円
ビジネス 49席×100万→4,900万円
ファースト 8席×200万→1,600万円
            合計12,910万円
これが差別があるサービス。

【差別がないサービスは価格UP】

差別がないサービスに変えるなら全てエコノミー。
ボーイング777で全てエコノミーにした場合の座席数は351席

エコノミーのみ 351席×30万→10,530万円
概算だけど、差別があるサービス合計12,910万円に対して、差別のないサービス合計10,530万円。
収益差は10,530万円ー12,910万円→▲2,380円の差が生まれる。
この収益差を無くすために、料金設定を変えると
2,380万円÷351席→6.8万円UP

差別がないサービスの場合だと、30万円→36.8万円に価格設定しないと同じ収益にならないってこと。

これが差別があるサービスとないサービスの差。
富裕層が沢山お金を払ってくれているから、安く飛行機に乗れているということ。

●VIP価格設定があるもの

VIP設定があるサービスはいろんなところである。
ライブや相撲、プロスポーツの座席は1番見やすい、現場と近い場所は値段が高いけど、舞台から離れた遠い席は値段が安い。

イベント会場は限られた席数がある。
当然見やすい席と、見にくい席がある。
全て一律の値段にすること運営できないから、場所によって値段差がある。

これも「差別」。

歌舞伎も、劇団四季も客席を「区別」して価格設定することで「差別」している。
多くのイベントはVIP設定された座席が埋まれば運営できるようにされている。
飛行機も各種イベントもVIPに多くの金額負担してもらうことで、一般席の価格を安く設定できるようにビジネスが作られているということ。

◼️VIP向けサービスの作り方

●明確な「区別」と「差別」

大きなお金を負担してくれるVIPは明確な「区別」「差別」がなければお金を払わない。

例えば
全て同じ値段設定のLCC飛行機には富裕層はおそらく乗らない。
誰でも入れてお得な回転寿司に富裕層は好んで行かない。
会社から1時間以上もかかる一軒家よりも、富裕層は会社からすぐ近くの都内マンションを好む。
注)全ての富裕層ではないけど一般論

このように富裕層はマス層との区別される場所を選んでいる。
VIPを取り込むために大切なことがプレミアムとラグジュアリーの違い。

●プレミアムとラグジュアリーの違いとは?

・プレミアムとは?

プレミアムとは、競合商品、サービスの中での最上位のこと。
品質やサービスなどの比較できる競争で、プレミアムはお客さんの納得感が値段となるという意味では価格設定はお客さんが決める!

車で例えるなら、トヨタやBMW、ベンツは高い車種でもある程度価格帯がすぐにわかる。
トヨタなら200〜500万、ベンツなら500〜800万のような価格イメージがある。

・ラグジュアリーとは?

ラグジュアリーとは、競合商品、サービスがいない状態のこと。
ステータスや憧れなど、ラグジュアリーに共通することは売り手が価格を決めている

車で例えるなら、フェラーリやランボルギーニなどのスーパーカーの値段は数千万するけど、ごく一部の人がすごく高い値段でも購入する。
購入の理由は、スーパーカーを得ることに対してのステータスであったり憧れだったりする。
VIP戦略のターゲットこそが、ラグジュアリーってこと。

◼️ラグジュアリーブランドの作り方

ラグジュアリーブランドと呼ばれるブランドは多数あるけど、日本のラグジュアリーブランドの代表は?と聞かれるとあまり出てこない。
でも海外含めると、ヴィトン、エルメス、ロレックスなど誰もが知っているブランドが幾つも出てくる。

●ラグジュアリーブランドの共通点

ラグジュアリーを別の言葉に変えると、夢や憧れ。
それは、みんなが知っているけど、誰も持っていないものに対して憧れがあり、いつの日か欲しいという夢を持つ。

ラグジュアリーブランドの共通点は、誰もが知っているけど、誰もが持っていないもの。
フェラーリやランボルギーニのようなスーパーカーは誰もが知っているけど、持っている人は少ない。
エスメスのバーキンも同じで、誰もが知っているけど持っている人が少ない。

認知度は高いけど、持っている人が少ないからブランドに対して憧れを持つ。
エルメスのバーキンは出せば売れるとわかっているのにあえて個数を限定しているのは、「買えない人」を増やしているから!

● ラグジュアリー(夢)=認知度-普及度

ラグジュアリーブランドを紐解くと、ラグジュアリー(夢)=認知度-普及度となる。
みんなが知っているけど普及していないもの。
1番有名なのが、モナリザ。
今では誰もが知っているは、今や値段はつけられない世界で1番価値がある絵とされている。
モナリザの価値を世界一にしたのが窃盗事件。

・モナリザを世界一有名にした事件

1911年に、ルーブル美術館で雇われていたイタリア人労働者のビンセンツォ・ペルージャがモナリザを盗むという大事件を起こした。
最初はパリの彼のアパートで、後にイタリアのフィレンツェの彼のアパートで、2年間絵を保管。
ちなみに1911年の盗難以前は、モナリザの絵は高く評価されていたけど、世界的に有名ではなかった。
人気の作品ではなかったこともあって、盗まれたことがわかったのは盗難の翌日。

パブロ・ピカソでさえ尋問のために連れてこられ、アメリカの億万長者JPモルガンは盗難を委託した疑いと盗難のニュースは世界中に広まった。
絵画の画像は国際的な新聞にまたがっており、地球上で最も有名な絵画となり突然、誰もがモナリザについて知った。

盗難2年後の1913年、ペルージャは報酬と引き換えにフィレンツェのアートギャラリーに絵画を贈ろうとしました。
彼は逮捕されたけど、絵画をイタリアに返還したことで偉大な愛国者として歓迎され、わずか7か月の刑務所で服役。
世界的な大事件の犯人は愛国者として歓迎されたってのが今では考えられないけど事実。
この大事件が結果的に、モナリザを世界一有名にし、値段がつけられない価値を作った。
まさに、認知度が高いのに本物の作品は1枚しかない。
このギャップこそがラグジュアリーを作る上でのポイント。

・ストラディバリウスの値段が高い理由

たまに登場するヴァイオリンのストラディバリウスの値段が数億円になっているのに、「なぜ?」と思うことがあると思う。

ストラディバリウスの歴史は古く約300年も前にアントニオ・ストラディバリが1630年に息子二人と共に三人で弦楽器工房を開き、その時作った楽器にはAntonius Stradivarius Cremonencis(クレモナのアントニオ・ストラディバリ作)のラベルが貼られていた為、その楽器の事をストラディバリウスと呼ぶようになった。
※現存するのは世界で約700挺

時代が進んでも約300年前に作られたストラディバリウスの音色を超えるヴァイオリンが生まれないから知名度が上がり価値が上がった結果が1挺数億という価格となっている。
そしてこれからも価値は上がり続ける。
それはみんなが知っているのに数に限りがあるため手に入れることができないから!

ラグジュアリーブランドの代表格、ルイヴィトンがなぜ目立つところにあるかという理由は知名度を上げるため。
店舗は目立つところにある→認知度認知度を上げ普及度との差をつける
誰もが知っているけど、買えない人の数を増やすために1番目立つところにお店を出店する。
これがラグジュアリー戦略の基本ってこと。

関連ブログ⬇️ ソニーのブランド戦略


VIPを狙ったラグジュアリー戦略はまぐれではできない。
売れるからといって、大量に作ると価値が下がる。
知っているけど、買うことができない人を増やす。

認知率と普及度の差が大きいほど、夢や憧れを与えることができるってこと。
ブランディングもそうだけど日本人が最も苦手とするのがラグジュアリー戦略。
でも、富裕層を狙ったVIP戦略は生き残るためには必ず必要になってくると思う。
みんなが知っているけど、買えない商品やサービス。
これがVIP戦略の基本。

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