日本の約7割の企業が中小企業。
日本の経済は中小企業が経済を支えている。
業種業界によって大企業比率は変わってくるけど、多くの人が中小企業で働いている。

これまでは日本国内だけで経済が回っている場合はこのように大企業、中小企業の線引きはあった方がよかった部分もあるけど、今はGoogle、Amazon、Meta(旧Facebook)などグローバル展開しているモンター企業が日本で勢力を伸ばしている。
これまでは、日本の大企業との競争だけだった中小企業は今では、世界で活躍しているモンスター企業が競合相手になる。
レンタルショップは、NetflixやHuluと戦い、ECショップを開けば、アマゾンとの戦うことになる。
今ではグローバルクウォリティを持つモンスター企業が競合相手になるってこと。
中小企業がグローバルクウォリティを持つ巨大企業とどうやって戦うか?について。
目次
◼️起業しやすい環境
●簡単に起業できる
SNSが普及し個人が影響力を持ち商品の宣伝ができ、さらに個人が簡単に商品を調達、発送できるプラットフォームの登場によりダイレクトにお客さんに商品やサービスが提供できるD2Cが可能になったことにより起業のハードルが下がった。
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これまで影響力がある芸能人の一部のみが企業と協業して〇〇プロデュースという権利を得ることができ多くの人の憧れだったことが、今では誰?っていう素人でも簡単にブランドは作れる。

アパレル、飲食は少ない資金で気軽始められることもあり群雄割拠状態。
その中で、継続的に生き残るには戦略が明確でなければ不可能に近い。
そして多くの場合、目先の売上に踊らされ戦略が機能しないですぐに撤退する。
大切なのは目的→戦略→戦術がブレないこと!
●影響力を活かした販売は一時的
簡単に起業ができることでビジネスを甘くみた人が失敗し、大きな借金を背負う。
アパレル業界で見られる個人発信のブランドがすぐになくなるのは起業は簡単でも継続することが難しいということをあわらしている。
それはなぜか?
ネット上で商売を広げていく場合、同じ土俵に立っているのがユニクロであったりZOZOの各ブランド。
当然、商品比較はアパレル専業企業との戦いになるけど、商品の品質、値段が全く釣り合わなければリピートがないから商売が続かない。
商品が届いたときに粗悪なものだった場合、2度と購入されない。
▽影響力が続かなかった例
圧倒的な影響力がありOPEN当初は行列までできて注目された藤田ニコルさんが監修したブランドのNICORONが 2年で撤退した。
大きな理由は2つ。
①製品レベルが粗悪だった
②商品を作りすぎた
完全に初速での勢いに勘違いして、消費者のメリットを考えずに運営した結果かなと思う。

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藤田ニコルさんが痛いのは、1度失敗したブランド運営を、取り巻きの大人に騙されて再チャレンジしてしまったこと。

商品のテイストや品質を変えただけでは意味がない。
戦略が薄っぺらすぎるから、おそらく数年でブランドは終わり藤田ニコルさんは使い捨てされる気がする。。。
折角作った影響力をお金に目が眩んで短期間で回収に入った結果、自身の価値がなくなってしまう状態に間違いなくなると思う。
大きな影響力を持つ芸能人で、製造販売面では企業スポンサーが付いているといった状態でも数年しか続かないという事実は人も、企業も継続させるのは非常に難しいってことを表している。
最近多い素人が作るブランドがあっという間に消えるのも納得。
◼️グローバルクォリティと戦う方法
●世界企業ができない価値
誰もが知っているグローバル企業の商品力はとてつもなく高い。
アパレルではユニクロが代表されるように高品質低価格が実現できるのも、世界中にお店があり資金力もある企業だからできること。
飲食店もマクドナルドのような低価格で圧倒的な知名度を持つ企業と中小企業は同じ土俵で戦うことになる。
世界企業は知名度、資金、商品と全てを兼ね備えているから世界中で愛されている。
グローバルクォリティ=商品力100
全ての企業はこの商品力100と戦うのであれば、世界企業と同じ土俵で勝負することは負け戦をするのと同義。
それこそ生き残り戦略で、弱者は強者ができないことでしか勝負できない。
これがランチェスター戦略の基本。
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●飲食業界の現状
簡単に誰でも起業しやすい業界と言われる飲食業界。
お店ができては消えての繰り返し。
飲食店は2年以内で約半分は廃業する。

店舗を出しても3年も続くお店は限りなく少ない。
毎月の家賃、人件費、光熱費など固定費比率が高い商売が続かないのは、最低でも毎月〇〇万円利益がなければ即借金になる。

▽実店舗商売の難しさ
1店舗あたり運営するのに家賃40万、人件費100万、光熱費10万掛かれば当然毎月150万円以上の利益を出さなければ運営はできない。
実稼働が20日しかなければ毎日7.5万円の利益、
実稼働が30日あれば、5万円の利益といったように固定費が高いと1日の売上ノルマが上がる。
オフラインで商売するということは、この固定費と最低ノルマ利益をどのようにクリアさせるかの戦いでもある。
それに加えて店舗内装費、設備費が毎月の支払いとして加わる。
仮に設備投資に900万掛かったとして3年で返済しようと計画していたとして、 2年で撤退した場合残るのは300万の借金だけ。
簡単な算数をするだけで、実店舗商売の難しさはわかる。
▽廃業確率が上がる落とし穴
影響力を活かしてOPEN当初は繁盛していたお店がいつしか客先がなくなり廃業というケースは多い。
廃業確率が高くなる要素はどの業界も同じ。
このフレーズで商売していると間違いなく高確率で廃業する。
原価率が高い=お得

原価率が高いということは、利益が少ないということ。
例えば
販売価格 1,000円
原価 700円(原価率70%)
利益 300円
販売価格 1,000円
原価 400円(原価率40%)
利益 600円
原価率が高い商売は、言葉を変えると沢山売らなければ維持できないビジネスモデル。
沢山売るが前提になると、毎月ノルマ売上が当然高くなる。
さらに原価は資金力がある先の方が安く買えるから、原価率(仕入)が高いからといって決して良い商品だとは限らない。
セブンイレブンの惣菜が新鮮なのに安いのは質の高いものを大量に買っているからってこと。
原価率が高い=商品が良い
この言葉は、商品力でグローバルクォリティと戦うと同義。
勝てるわけがないし、続くわけもない!
商品力で勝負こそが、グローバルクウォリティと同じ土俵で勝負するということ。
最初から負ける戦いをするのではなく、「商品力で戦わない」と決めた方が生存確率は上がる。
◼️生存確率が高い
●3年以上生き残る店
飲食店の平均寿命は1-3年位なのに地域に根付いた商店は結構ある。
飲食店で10年以上続く業種と自分の身の回りのお店を比較すると面白い。

どこの地域も古びたそば、うどんのお店、スナック、寿司屋がある。
この業種の特徴こそが生き残り戦略のポイントだと思う。
●商品で勝負していない
そば、うどん、寿司で昔から運営できているお店が必ずしも食べ物が美味しいとは限らない。
それでも長く経営できているのは、コミュニティがあるから。
馴染みのおばちゃんや大将との会話をするためにお店に家族で行く。
たまに食べたくなる国民食でもあるそば、うどん、寿司というのも関係している。
スナックは極端で、商品力というより人柄のみで運営しているようなもの。
グローバルクウォリティは商品力100とすると、中小企業はどんなに頑張っても商品力100にはならない。
商品力で勝てないなら別の何かで補うしかない。
それが人柄や雰囲気。
あの人に会いたいな、あの雰囲気が落ち着くなといった商品力以外の要素だと思う。
●なぜ、取材拒否のお店があるのか?
飲食店で多いのがTVや雑誌取材NGのお店。
TVや雑誌で取り上げられたら集客が見込めるのになぜNGなのか?

それはTVや雑誌で取り上げられると新規客は大きく増える。
でも、一時的に集まった新規客はミーハーな人が多く継続的に来ない。
新規客が殺到するとお店の雰囲気や客層は変わる。
そうなるとこれまでお店を愛していた常連客はいなくなる。
取材NGのお店はここのポイントがわかっている。
地域の人に愛されるお店。
優先すべきは安定しない新規客より、長くお店を愛してくれている常連客。
そう考えると、そば、うどん、寿司、スナックは長く愛してくれている常連客が多い気がする。
◼️話題にならない程度がちょうどいい
有店舗を長く経営するには、固定費をできる限り下げて商品力だけで戦わないと決めること。
商品力で負ける分、人柄でカバーする。
大企業と戦う為の商品力とは、商品の力×人柄。
商品の力×人柄→ブランドとかわる。
ブランドは変えが効かない存在。
お店だと、「あの人に久々に会いたいな」「あの〇〇を久々に食べたいな」このように連想される存在こそがブランド。
ブランドは華やかなものだけではなく、話題にはなっていないけど根強いファンがいるものがすごく多い。
話題にならない程度がちょうどいい。
これが細く長く続く秘訣のような気がする。
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