今日は返報性の法則について。
ギブ&テイクの基本原理でもあるけど、『何かしてもらったらお返しに!』って気持ち。

■返報性の法則とは
人から何かしらの施しを受けたとき、お返しをしなくては申し訳ないというような気持ちになるという心理作用のこと。この心理は、人間が本来持っている義理や人情的な法則。
この法則は様々な場面で使われていて、ビジネスでは試食や試着などサービス面でこの作用が働くことが多い。
無料で試食となったら、「なんか無料で食べたし美味しかったら買ってもいいかな?」とか
店員さんにすすめられて試着したら、「丁寧な接客を受けたり、サイズ違いの服を何度も持ってきてもらったりしたから買おうかな?」
ってなったりする。
この効果は人によって感じ方が異なり、全く返報性の効果が発揮されないケースもある。それは、人の行為に対して何も思わない時。
返報性が働かない状況
試食でもよく見かけるのが、試食を目的とする人。
試食するのが当たり前と思えば返報性は一切働かず、全く抵抗なく試食ができる。
試着も同じで、店員さんは接客が仕事だし試着をすすめたられたら試着するだけで、接客はサービスの一部と割り切っていれば申し訳ないという気持ちにはならない。
ただ、人は本質的に義理や人情をもっているということが多い。そして、人の行為に対してお返しすることが当たり前と思っている。
ギブ&テイク!!!
■返報性の活用方法
自分の場合は、試食はまぁいいかな位の好みであればすぐに買うし、試着もまぁ〜いいかな程度だったらすぐに買う!まさに、買いますおじさん!!!

完全にカモネギちゃんですwww
完璧に返報性の法則が働いている!
この法則のポイントは、何かしてもらったことに対してサービスを受けたし何も返さないのも申し訳ないという気持ち。
そう考えると、世にある無料サービスというものは基本返報性の法則が働いて商売が成り立っている。
企業にとって無料で何かを提供することは、善意の寄付以外あり得ない!!!
だから、マーケティングの基本テクニックとして返報性の法則を利用している。
返報性の法則の分類
①好意の返報性
相手が親切だと、こちらも親切にしたくなる、相手が褒めてくれると、こちらも相手を褒めたくなるという心理がまさに好意の返報性。
情けは人のためならずということわざがあるけど、相手に好意を持ってほしいなら、まず自分が親切になり、相手が喜ぶようなことをしてあげれば、好意が返ってくる可能性が高まるという好意の返報性を現したことわざ。

②敵意の返報性
向けられた敵意を返したくなるという心理で好意の返報性とは真逆。相手から悪口を言われると言い返したくなるし、横柄な態度をとられると同様の態度をしてしまう。
返報性の法則は、ポジティブな「お返し」だけでなく、「仕返し」というネガティブな側面も持ち合わせているということが重要。

③譲渡の返報性
相手が譲ってくれたのだから、自分も譲ってあげようという心理で相手が「どうぞ」と席を譲ってくれると、「いえいえ、あなたこそどうぞ」と譲り返したくなりるのが譲渡の返報性

④自己開示の返報性
相手がオープンな態度で接してくれると、自分も相手に心を開きやすくなる心理で初対面の人が、気さくに接してくれた時、自分も心を開いて話すことができたってのが自己開示の返報性。

ざっと、一般的な4つの返報性を纏めると、自分に当てはまるものとそうでないものがあるけど何かには当てはまるかな?って感じ。
■誤ってはいけない返報性の使い方
この返報性の法則は、原理さえ知って言えれば、コミュニケーションとしても商売も活かせる方法だね。ただ、逆に悪用も出来る。
間違ってもやってはいけないことは2つ
①見返りを求めない
②高額なモノは渡さない
この2つさえ知っていれば問題になりにくいとは思う。
例えば、たまにある教育系詐欺だと最初は無料で色々教えて、突然高額セミナー参加を強要するとか、いつもお世話になっているからといっても、相手がお返しに困るような高額なプレゼントを渡すとか。
最低限のマナーさえ守っていれば、気持ちよく使えるテクニック。
義理や人情はずっともっていたいけど、それを悪用する人がいるから、そんな本来持っていた綺麗な心が少しづつ薄くなってしまうんだろうなと思った。
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