【ゲーム理論】交渉は落とし所(Better)を見つける方法

𖠅ビジネスで使える行動心理𖠅

今日は交渉で落とし所を見つけるテクニック。
交渉とは、合意に達することを目指して討議することで、仕事だけではなく日常的に行われる。
日常的に行われる交渉は、

  1. 毎月のお小遣いをアップして欲しい!
  2. デートの約束を取り付けたい!
  3. 自分のやりたいことを手伝って欲しい!
  4. 仕事のアポイントを取りたい!
  5. 値上げ・値下げして欲しい!
  6. 自分の提案を通したい! など

自分の主張に対して実現させる手段。
※今の自分は小遣いアップの交渉が最重要課題(笑)

■交渉の種類

交渉には大きく3種類結果があると思う。Best;ベスト、Better;ベター、Lose;ローズ

①Best;最大の成果

考えられる最大限の成果で最大の成果を上げるために交渉をする。
最大の成果を上げられたら、ガッツポーズしたくなる!
→1万円のお小遣いアップに大成功!

②Better;落とし所

交渉で1番多いのが、双方納得のいく落とし所を決めること。
お互い納得できることを調整するのが交渉。→1万円お小遣いアップが希望だけど、5千円で!

③Lose;負け

自分の希望も落とし所でもない状態。条件面で悪くなってしまった場合交渉では負け。→お小遣い交渉した結果、逆に–5千下がった。

交渉は相手があって行うから、駆け引きゲームみたいなモノ(笑)

■交渉テクニック

交渉のテクニックとしてゲーム理論は有名。

⚫︎ゲーム理論とは?

ゲーム理論とは、利害関係を持つ相手がいる状況で、自分と相手の利益を考え、最適な行動を決めるための思考法

ゲーム理論の基礎を築いたのは、アメリカ数学者ジョン・フォン・ノイマン。
今まで不可能と思われていた、人間の意思決定が相互に影響をあたえることを数学的に展開できる形にすることに成功した。
心理学者が発表したのではなく、数学者が発表した理論というのが興味深い。

ゲーム理論は元々は経済学の分野で使われていて、最近は経営、政治、軍事などあらゆる分野で応用されている理論。

例えば交渉の場で、自分が得をする提案をしても、相手に利益がなければ成立する可能性は低い。
逆に、相手だけが得をするような内容も、こちらは容認できない。
関係者全員にとって最も良い選択は何かを数学的に導き出すのが「ゲーム理論」
自分が1番好きな理論(笑)

⚫︎囚人のジレンマ

ゲーム理論の代表的な例えとして、囚人のジレンマがある。

ある犯罪に関する容疑で捕まった2人が、意思疎通の出来ない別々の部屋で尋問を受けている。
この2人が取る選択肢は①自白する②自白しないの2択。自白の状況によって受ける刑罰の重さが異なる。

容疑者A、B2人がお互いの利益を考えて協力したら「自白しない」選択肢をとり、懲役2年と最も軽くなる。
でも、お互いが自分自身の利益だけを追求して「自白する」ことを選択したら「自白しない」を選択したよりも長い懲役5年の刑が科せられる。
一方が「自白しない」、もう一方が「自白する」となった場合は自白した人が無罪で、黙秘した方が懲役10年となる。

Best;懲役最小 2年 →パレート最適Better;懲役 5年 →ナッシュ均衡
Lose;懲役最大 10年 →相手の信用を裏切り一方だけ無罪 ※ただし恨みを買う

このように、各人が自分にとって一番魅力的な選択肢を選んだ結果、協力した時よりも悪い結果を招いてしまうことを「囚人のジレンマ」という。

個人にとって合理的な選択は、必ずしも全体に良い影響を及ぼすとは限らない!

■パレート最適とナッシュ均衡

囚人のジレンマの例で誰も不利益を被ることなく、全体の利益が最大化されたBestな状態をパレート最適
ただし、囚人のジレンマの場合、相手が裏切って自白した場合、自分は懲役10年になるリスクを回避するためには自白するしかない。
お互いリスクを回避する手段として、お互いが自白することが双方痛み分けが落とし所として1番いい所。このリスクを回避しつつ、お互いに落とし所と思える状態をナッシュ均衡

合理的でリスクの少ない判断であるナッシュ均衡と、双方の利益が最大化されるパレート最適は必ずしも一致しない。
この矛盾を表現しているのが囚人のジレンマ。

WIN–WINの考え方でもあるけど、現実にもお互い利益が最大化されるBestな選択はあっても、企業の事情や環境が異なるジレンマがあり、お互いリスクを回避する為にBetterな選択のナッシュ均衡になることが多い。
ナッシュ均衡はお互いが幸せになる選択肢とも言い換えられる。

⚫︎交渉の難しさは状況判断

交渉の1番の難しさは、相手の状況を把握し、自分だけ得をするBestな状況を作るか?お互い幸せを共有できるBetterな状況を作るか?の判断。

Bestは一人勝ち
BetterはWIN–WIN

これは個人的な意見だけど、ビジネスでは、一人勝ちは短期的利益。
WIN–WINは中長期的利益。
中長期的なビジネスの方が利益は安定する。短期的な利益は続かない。
中長期利益は新たな発展性が生まれる可能性がある。

それは、相手を儲けさせたらどうなるか?新しいビジネスがあったら、儲けさせてくれた人に声をかけるのが普通。
交渉の基本はバランスと中長期的な視点。

■囚人のジレンマ;サントリーの発泡酒

囚人のジレンマは自分が囚人ではないからイメージしにくいので身近なモノで例え。

サントリーは180円で発泡酒の市場シェアを持っていた。

そこにサッポロが150円の低価格発泡酒で赤字覚悟で参入してきた時に何もせず結果、発泡酒の市場のシェアを奪われた。

⚫︎サントリーの分析

サッポロの発泡酒は安いけど味がいまいち。これなら価格を下げなくてもサッポロが商売を継続したとしても大丈夫という判断。

そして、後発企業が市場でシェアを取るには時間と広告宣伝などの費用があり、利益が出る前に撤退すると予測。

サントリー→価格維持 サッポロ→撤退がBest(パレート最適)

短期的な利益面だけ見たら、

サントリー→低価格 サッポロ→継続がRostのように見える。

そしてリスクが少なくて利益が残ると予測した価格維持の方法をサントリーは選択した。

結果、サッポロにシェアを奪われる形となり、利益を大きく落とす。
利益を落とすことなく、利益を確保する選択だったはずが実は違ったということ。

これが、パレート最適の矛盾。

⚫︎ランチェスター戦略の基本

ビジネスで生き残りをかけたこの状況はランチェスター戦略が正解。

低価格に合わせて競合を潰す!

この場合、注目しなければいけない数字は競合の体力を奪うこと。
すなわち、利益を出させないこと。

利益が出なければ、資金がなくなれば撤退するしかない!

この場合、
サントリー→低価格にすると、後発企業のサッポロは市場シェア取るのに時間と費用がかかる。

サッポロが1番経営的に厳しいのは
サントリー→低価格 サッポロ→継続
サントリーにとってのBestは実はサッポロの体力(資金)を奪って潰すこと。

競合の体力がなくなれば、新たに参入されることがなくなり市場シェアは盤石になる。

目先の数字に目が眩むと選択を見誤る。

これは交渉でも同じ。
交渉の大切なのは中長期的な判断。

長い目で見たときに、どんなことが起こるか?想像した上でBetterの選択が実は正解なのかも?と思う。

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