【腐ったみかんの方程式】悪い習慣がはびこると、良い習慣が消えてしまう

𖧷心がけること𖧷

昔、金八先生のドラマ内で使われていた『腐ったみかんの方程式』について。
箱の中にひとつ腐ったミカンがあると他のミカンも腐ってしまう。だから腐ったミカンは放り出してしまえ!という考え方。

会社組織において「腐ったみかん」とは周りの足を引っ張る人材のこと

業務成果を下げる要因になっていたり、周りのモチベーションを下げることで成果が下がることがある。
この腐ったみかんの方程式は実は、元々は金本位制の経済学の法則で16世紀にトーマス・グレシャムが『悪貨は良貨を駆遂する』の中で提唱した考え方で、グレシャムの法則とも言われる。

ちなみに、ドラマでは

「辛いことがあって、あちこちぶつかっていれば、そりゃどこか腐ってくる。だが私たちはみかんを作ってるのではない。人間を作っているのだ!人間の精神が腐るということは絶対ない!!

というのが金八先生の教え!

■グレシャムの法則

グレシャムの法則とは、英王室の財務官だったトマス・グレシャムが1560年にエリザベス1世に進言したとされる経済に関する法則。

⚫︎グレシャムの法則の由来

中世から十八世紀ころまでのヨーロッパでは、貨幣は紙幣ではなく銀貨か銅貨だった。当時の王はしばしば財政の窮乏を救うために銀の含有量を落とした
すると人は自然と質の高い良貨を手元に蓄え、質の低い悪貨で支払いをすることになった。

次第に良貨は市場から姿を消し、悪貨だけが流通するようになり、貨幣が不足するなど経済的に悪影響をもたらした。
ひとつの社会で、額面は同じだが、素材価値(例えば金の含有量など)の異なる2種類の貨幣が同時に流通する場合、素材価値の高い貨幣が、その素材自体の価値のためにしまい込まれてしまったり、素材として溶かされてしまったり、海外との取引のために流出したりするために、素材価値の低いほうの貨幣だけが流通するようになるということを説明した法則。

簡単に説明すると、名目上は同価値であっても、実質的な価値が異なる貨幣が市場に流通すると、価値の低い貨幣のみが流通し、質の高い貨幣が姿を消すことを悪貨は良貨を駆逐すると言った。

日本で例えると、もし同じ紙幣価値の同じ小判がある。
1枚は100%金、もう1枚は金メッキ。その2枚があったら間違いなく100%金の小判を使わずに手元におくと思う。

もう1つ極端な例え、あるマンションに、暴力団の関係者が入居したとする。そこで様々なトラブルが起こるとどうなるか?
それまで静かに住んでいた良貨に相当する住民が離れ、いつの間にかそこは暴力団関係者だらけのマンションになってしまう。

⚫︎マネジメントで活用

悪貨は良貨を駆逐するという経済法則を組織に適用したのがノーベル経済学賞を受賞したハーバート・サイモン。
※腐ったみかんの方程式の元となっている考え方

人はルーチン化された日常業務(悪貨)に追われていると、長期的で重要な計画(良貨)を考えられなくなってしまうことを説明したもので計画のグレシャムの法則とも言われている。
代表的な言葉が『ルーチンは創造性を駆逐する』

■優秀な人材が離れる理由

グレシャムの法則を組織論に落とし込むとポイントは2つある。
①悪い習慣は良い習慣が消えてしまう
②ルーティンワークは創造性を駆逐する

①悪い習慣は良い習慣が消えてしまう

凄く良い企業は優秀な人材が集まる。
ベンチャー企業によくあることで企業の成長に伴い元々積極果敢にチャレンジしていたが、企業の成長とともに保守的になり、果敢にチャレンジしたい志を持った優秀な人材が離れていく。
さらに組織内に、時代遅れの人材が力を持っている場合、当然業績も下がる。

その環境になれば、間違いなく優秀な人材はすぐにその企業を離れる。
2:6:2の法則で例えるなら、下位2割の人材がはびこると、中位6割の人材がやる気を失い、結果優秀な上位2割が消える。
優秀な上位2割が企業から消えると、組織全体のパワーがどんどん下がっていく。
企業が急激にダメになる理由のほとんどが、このスパイラルに突入した時に起こりやすい。

②ルーティンワークは創造性を駆逐する

ルーチン化された日常業務は、未来についての創造的な思考を奪うだけではなく、過去についての思考をも奪う。
このルーチン化された日常業務が何の「目的」で行われているのかを忘れさせ、ただ形式として繰り返されるだけになってしまうことがある。

時間がたてば業務を取り巻く状況は変わるけど、目的が忘れ去られた業務はこの変化に対応する術を持たない。
そこには、何ら改善も生まれず、イノベーションも生まれることはなく、知らない間に創造性を失うきっかけとなる。

■会社組織での「腐ったみかん」

会社組織において「腐ったみかん」は周りの足を引っ張る人材のこと。

会社組織は教育機関とは違い、「人間を作っている」わけではなく、あくまで給料をもらって「事業目標達成」集団。
給料分は最低限成果を出さなければならない責任をすべからく負っている!

事業目標を達成するために適切な集団であることを維持しなければならない!
手っ取り早く効果を出すことができるのは腐ったみかんを取り除くこと。
それが本来のリストラの目的!!!
ただし「完全な排除」はさける!
一時的に取り除くに留めるべきだと思う。

それは2:6:2の法則で下位2割のを取り除いたとしても新たに2割が生み出されるから。

そして、会社の空気感に敏感な優秀な人材は会社の姿勢に対して納得がいかなければさっさと辞めていく…。
優秀な人ほど、今の場所に拘る必要もなく拘ることをしなくてチャンスが転がっている!

腐ったみかんは大小発生する。全て取り除いても、また発生する。
だったら、マネージメントは「腐ったみかん」が周りを腐らせないようすることが大切!

必要最小限で腐ったみかんを取り除き、それと同時に対応すべきなのは周りを腐らせないようにすること。

■コミュニケーションの大切さ

周りの足を引っ張る存在だけ、取り除いた後は徹底的にコミュニケーションをとる。
団結力がない組織には必ず大きな不満がある。
不信感がモチベーションを腐らせる原因。

この不信感は何が原因か?理由を知らなければ、いつまで経っても問題は解決しない。
ほとんどの場合、この不信感表面的な自分都合で解釈する経営者が多く、本質的な原因まで辿り着けない人が多い。
不信感の源は信頼関係の崩れ!

これは何事にも当てはまる。
信頼関係が壊れているモノは長続きしない。ビジネスも組織も商品も。
腐ったみかんの法則の本質は、壊れてしまった信頼関係に対してどう対応するか?だと思う!

金八先生の教えは
辛いことがあって、あちこちぶつかっていれば、そりゃどこか腐ってくる。だが私たちはみかんを作ってるのではない。人間を作っているのだ!人間の精神が腐るということは絶対ない!

小さなことが原因で信頼関係が崩れる。
そこを見抜けないままだと、不信感の輪が伝染し、全体を腐らせる。
そもそも、腐らせた原因は必ずしも、その本人の責任だけではなく、環境によって腐ってしまったケースもあるということ。
人の腐りとは信頼関係の崩壊。
そこさえケアが出来ていれば、また新鮮なみかんに戻る。

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